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まずはじめに…御土居とは?
京都の町が巨大な壁で囲まれていた時代があったそうです。その光景はあの人気漫画「進撃の巨人」の世界のようでした(想像…)。安土桃山時代、天下統一を成し遂げた豊臣秀吉が京都に築いた巨大な建造物、御土居です。
秀吉は、京都市の内と外の境目に南北約8.5km、東西約3.5kmの土塁をぐるりと築きました。
高さはそれほど高くありませんが、それでも5mはあったそうです。
この御土居が作られた理由はまさに「進撃の巨人」と同じ?
「進撃の巨人」では、巨人の侵入を防ぐために巨大な城壁を築き、生活圏を守った主人公たち。
御土居も京都の町を敵から守る為という理由が一般的のようです。
また、それに加え、鴨川の洪水を防ぐ堤防の役割も兼ね備えていたようです。
人や物の行き来は、土塁の出入り口に設けられた10カ所の口が利用され、秀吉の時代が終わっても、この土塁は壊されることなく残っていました。
多くの労力と経費を使い築かれたため、壊すのも大変だったようです。
それでも不便さの解消のため、10カ所あった出入り口も江戸時代には約40カ所に増えています。
そして、大正時代になり京都の人口が増えたことで、住宅地を整備するためにとうとう御土居は壊されることになりました。
京都市内のいたる所に御土居の痕跡が残っています。御土居散策ルートは地下鉄の路線からは離れていますので、ここは京都市バスの出番です!お得な「京都市バス一日券」を使って、その痕跡を探してみましょう!
北野天満宮
京都駅から北野天満宮前バス停で下車。学問の神様で知られる北野天満宮です。境内に御土居!?そうなんです!紅葉の名所として知られる「史跡 御土居のもみじ苑」には御土居の一部が残っています。
秀吉さんが境内に御土居を築くにあたり、この神聖なる場所に水が溜まらないようにと御土居を貫通する約20mの暗渠が造られました。北野天満宮に対する秀吉さんの心遣いが感じられます。
この場所の御土居は神社の境内ということで保存状態が良く、原型がほとんど変わらない姿で残されています。
鷹ヶ峰の御土居
さらに、北へ向い御土居の北西部、鷹ヶ峰に残る御土居へ。
柵で囲まれていますが、向かいにある和菓子店「都本舗 光悦堂」さんにお願いすると、なんと柵の鍵を貸していただくことができます。
柵の鍵を開けると御土居の上に登ることができます。
この和菓子店では御土居をモチーフにした御土居餅という美味しいお餅があります。ぜひご賞味ください!
御土居史跡公園
御土居が公園として整備されています。
御土居の排水溝
2016年に発見された御土居の土塁の中を貫通する排水溝です。北野天満宮境内に残る御土居で確認されたものに次ぐ2例目の石組暗渠です。
この暗渠が発見されるまでは北野天満宮のものが御土居唯一の暗渠と伝えられていましたので、この発見は、御土居の新たな検証材料となることと思われます。
大宮交通公園
京都府京都市北区にある大宮交通公園。子供達が交通ルールを遊びながら学べる公園の一角に御土居が残ります。柵がなければ公園の遊び場と間違えそうです。
「京都市バス一日券」攻略法
「京都市バス一日券」発売額
大人 600円 小児 300円
「京都市バス一日券」利用例(淀屋橋駅出発・大人料金で計算)
京都駅バス停→北野天満宮前バス停(230円)
北野天満宮前バス停→→土天井町バス停(460円)
土天井町バス停→ 佛教大学前バス停(230円)
佛教大学前バス停→ 大宮交通公園前バス停(230円)
大宮交通公園前バス停→京都駅バス停(460円)
計1,610円
まとめ
京都市内には9箇所の御土居が国の史跡に指定されていますが、それでもこのように、いまだに新しい発見が続いています。
また、江戸時代には無用の長物となっていた御土居は、住民の廃材捨て場となってました。御土居から出土されるいろいろな生活用品などが当時の暮らしを知る上での貴重な資料となっているようです。
今でも発掘調査が続き、まだまだその謎は深まったままです。
「京都市バス一日券」で歴史旅。御土居を知って、自分の足で歩いてみるときっと京都の違った側面を見ることができますよ。京都市バスを上手に活用して、効率よくお回りください!
※情報は2021年6月現在のものです。※料金はすべて税込価格です。※詳しくは下記公式ホームページをご覧ください。
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